夏場に外気と同じように倉庫内の温度もあがれば、物品によっては影響を受けるものもあるでしょう。
そのような物品を保管する一類倉庫や二類倉庫には、遮熱に関する基準が設けられています。
倉庫業法施行規則では次のように定められています。
| 「国土交通大臣の定める遮熱措置が講じられていること」 |
では、この「国土交通大臣の定める遮熱措置」とは具体的には、どういった措置をとればよいのでしょうか?
| 具体的な遮熱措置としては、屋根、外壁及び開口部が一定の断熱性能をもち、外気温度が遮熱されて倉庫内の温度に影響をあまり受けないようにしていなければならないということです。
この一定の断熱性能を表す具体的な数値は次の通りです。
熱貫流率の平均値(平均熱貫流率)が4.65W/㎡・K以下であること
※W/㎡・Kとは、熱貫流率の単位です。この数値が小さいほど熱を伝えにくく、断熱性能の高い壁ということになります。熱貫流率は、熱エネルギーが、ある壁を通して屋外から屋内へ伝わるときの「熱の伝わりやすさ」を表す数値であり、屋外と屋内の温度差1℃ごとに、1㎡の面積を1秒間に通過する熱量(単位:W)を表す数値です。
この平均熱貫流率は数式により算出することは可能ですが、メーカーや民間の検査機関等に検査をご依頼されるのが良いでしょう。国土交通省では指定の確認検査機関などを公表していますので、ご参照ください。
(国土交通省HP参照)
屋根、外壁及び開口部に使う建材によって、平均熱貫流率が4.65W/㎡・K以下にならない場合には、換気設備(換気扇、空調装置その他の排熱上一定の効果をもつ設備)を設置し、熱を外部に排出することにより平均熱貫流率が4.65W/㎡・K以下にすることができれば遮熱措置の審査基準を満たしているものとして扱われます。
また、次のいずれかに該当する場合には、平均熱貫流率は問われず、遮熱措置の審査基準を満たしているものとして扱われます。
① 倉庫に天井があること
要するに、屋根と倉庫内との間に天井があれば良いということです。屋根のみの場合は、その屋根を天井とはみなされませんので注意してください。
② 屋根と外壁両方ともが耐火構造または準耐火構造であること
使用する屋根および外壁の建材の仕様書を確認し、国土交通大臣による認定がなされていれば、耐火構造または準耐火構造として基準をみたした屋根、外壁ということになります。
③ 屋根と外壁が防火構造であること
防火構造もまた国土交通大臣により認定がなされますが耐火構造または準耐火構造よりも基準が緩いです。
そのために、防火構造といえども、次のいずれかに該当する場合には、遮熱措置の審査基準を満たしているものとは認められませんので、ご注意ください。
ア 屋根または外壁が単一の材料で作られている倉庫
イ 屋根または外壁が複数の材料で作られてはいるが、構造材の一部に金属板が使われている倉庫
ウ 屋根または外壁が複数の材料で作られてはいるが、そのすべてにセメント板系またはケイ酸カルシウム板系の材料が使われている倉庫 |
以上が、営業倉庫の遮熱に関する施設設置基準の解説です。
なお、これらの基準は、一類倉庫と二類倉庫に該当する基準となりますので、ご留意ください。