物品を野天で保管する場合、保管場所は地上だけとは限りません。

建物の屋上の空きスペースを利用して物品を保管することもできます。

ただ、屋上を使用する場合には、床の強度がしっかりしていなければ、底が抜けるなど大事故につながりかねません。

そのために、屋上を使用する際には床の強度に関する施設設備基準があります。

それでは、屋上の床の強度に関する施設設備基準について解説いたします。

この基準は、倉庫業法施行規則では次のように定められています。

「建物の屋上を野積倉庫として用いる場合にあっては、当該屋上の床の強度が国土交通大臣の定める基準に適合しているとともに、保管する物品が屋上から落下することを防ぐ措置が講じられていること。」

具体的に、この「屋上の床の強度が国土交通大臣の定める基準」とは、どのような基準なのでしょうか?

また、この「保管する物品が屋上から落下することを防ぐ措置」とは、どのような措置なのでしょうか?

この基準と措置の詳細については、倉庫業法施行規則等運用方針では次のように定められています。

≪屋上の床の強度が国土交通大臣の定める基準≫

「当該建物の屋上の床が3,900N/㎡以上の積載荷重に耐えられる強度を有すること」

N/㎡とは、圧力を表す単位で、1Nは約0.102㎏重の力になります。

つまり、分かりやすくNを㎏で言い換えるならば、「3,900N/㎡以上」とは、最低限、屋上の床は1㎡辺り約398kgの圧力が加えられても耐えられる構造にしなければならないということになります。

≪保管する物品が屋上から落下することを防ぐ措置≫

「荷崩れの際の貨物の落下事故防止のため、周囲に防護ネットを展張する等の防護措置が講じられていること。ただし、寄託貨物について荷崩れのおそれのない措置が講じられている場合にあっては、防護措置を要しない。」

荷崩れのおそれのない措置とは、具体的に次のいずれかの措置のことを言います。

① 保管の態様又は物品の性状からみて、荷崩れが発生する危険のない次のような場合など。

ア ラックを使用して貨物を保管している

イ 物品を平積みにしている

② 屋上の外壁から離れた場所(※)に物品を配置している場合など荷崩れが発生した場合でも、物品の配置上外壁に損傷を与えることなく、また屋上から落下するおそれがない場合。

※外壁からの距離は、物品の高さと同じ距離とします。

つまり、物品の高さが5mの場合にあっては、外壁から5m離す、ということです。

この①又は②の措置が講じられていれば、防護措置が必要ではない、ということになります。

以上、屋上の床の強度に関する施設設備基準の解説です。

なお、これらの基準は、野積倉庫、危険品倉庫(野積みの場合)に該当する基準となりますので、ご留意ください。