倉庫の立っている敷地内において、隣接する施設の種類によっては、倉庫は災害防止上有効な構造や設備を備えていなければなりません。

ここでは、その構造や設備の施設設置基準を解説します。

この基準は、倉庫業法施行規則で次のように定められています。

「危険物等を取り扱う施設その他の国土交通大臣の定める施設に近接する倉庫にあって は、国土交通大臣の定める災害防止上有効な構造又は設備を有すること」

それでは、この「国土交通大臣の定める施設」とは具体的には、どういった施設のことなのでしょうか?

以下で、解説いたしますのでご確認下さい。

【国土交通大臣の定める施設】

① 居室を有する施設
居室を有する施設とは、倉庫の外壁から3m未満の範囲にある次の施設ことになります。

ア 事務所
イ 労働員詰所
ウ 商店
エ 住宅等居住
オ 執務、作業、集会、娯楽その他これらに似た目的のために継続的に使用される施設

② 業務上火気を使用する施設
業務上火気を使用する施設とは、倉庫の外壁から5m未満の範囲にある次の施設ことになります。

ア 工場
イ ごみ焼却場
ウ 浴場
エ その他火気を継続的にする施設

③ 危険物の製造所等
危険物の製造所等とは、倉庫の外壁から10m未満の範囲にある次の施設ことになります。

ア 危険物の製造所、貯蔵所、取扱所
イ 高圧ガスの製造所(冷凍のためのものは除く)、販売所、貯蔵所
ウ 火薬類の製造所、貯蔵所

ただし、①~③に該当する場合であっても、次に該当する場合には、「国土交通大臣の定める施設」の対象から外れますので、災害防止上有効な構造または設備を設置することまでは要求されていません。

ア 災害防止の目的を達することができる自立した工作物が設置されている場合
倉庫と近接する施設の間に、事故の際に倉庫に被害が及ばないよう設置された防火壁や防爆壁などの工作物が設置されている場合です。

イ 倉庫に近接する施設の屋根および外壁が耐火構造で、かつ、倉庫に面した側の外壁に設けられた開口部に防火設備を設置している場合

以上、国土交通大臣の定める施設の解説です。

では、このような施設が近くにあった場合に、倉庫としては、一体どのような構造や設備を備えていなければいけないのでしょうか?

ここでは、その場合の倉庫の構造や設備の解説いたしますので、ご確認下さい。

【国土交通大臣の定める災害防止上有効な構造又は設備】

① 倉庫の近くに居室を有する施設又は業務上火気を使用する施設がある場合

ア 当該施設に面する倉庫の外壁などは防火構造とする。
イ 当該施設に面する倉庫の開口部に防火設備を設置する。

② 倉庫の近くに危険物の製造所等がある場合

ア 当該施設に面する倉庫の外壁などは耐火構造または準耐火構造とする。
イ 当該施設に面する倉庫の開口部に特定防火設備(防火戸に限る)を設置する

以上が、倉庫の災害防止上有効な構造または設備の解説です。

なお、これらの基準は、一類倉庫~三類倉庫、貯蔵槽倉庫、冷蔵倉庫に該当する基準となりますので、ご留意ください。