倉庫業を始めるにあたり、「一体、倉庫業とはなんだろう？」、「倉庫を買えば勝手に始められるのかな？」と色々と疑問が湧かないでしょうか？

それではまずその疑問を解決するために、倉庫業を始めるにあたって、以下、倉庫業の概略をご説明いたします。

倉庫業とは、法律では、「寄託を受けた物品の倉庫における保管を行う営業」と規定されています。
※寄託とは、当事者の一方が、相手方のために物品を保管することを約束し、その物品を受け取ることです。

つまり、お客様から受け取った物品を倉庫に保管する営業ということです。

この倉庫業は、お客様からお預かりした原材料や製品、冷凍品や冷蔵品、さらには危険物まで、日常生活、経済活動に欠くことのできない重要な物品の安全な保管を通じて、物品を安定的に供給し、物流の円滑化や商品価格を安定という重要な役割を担っています。

つまり、倉庫業は、運送業と並び、生産から消費までを結ぶ産業として、国民生活の基盤を支える公共性の高い産業と言えるでしょう。

この公共性とお客様の貴重な物品をお預かりするという特性とから、倉庫業を営むにあたっては、法律に基づいて登録を受けなければなりません。

法律では、「倉庫業を営もうとする者は、国土交通大臣の行う登録を受けなければならない」と規定されています。

ですので、この倉庫業の登録を正規に受けずに倉庫業を行えば、法律違反で罰せられることとなります。

では、この倉庫業の登録とは何をすればよいのでしょうか？

登録の申請に際して必要な要件があります。最低限のものとしては、以下の通りです。

①　倉庫が、保管する物品ごとに区分された倉庫の種類で定められた施設・設備や立地の基準を満たしていること

②　倉庫業を適切に管理し運営するために、倉庫ごとに一定の要件を満たした「倉庫管理主任者」を選任すること

まずは上記の確認をしてから、倉庫業登録の申請書類や添付書類等（以下、申請書類等）を関係役所に提出し登録することになります。

法律では、国土交通大臣の登録とあるのですが、実際の提出先は主たる営業所を管轄する運輸局や運輸支局です。

以上、倉庫業の概略になります。

上記の必要な要件に関しましては、「倉庫業登録を取得するための基準」にて詳しく説明しておりますので、ご確認下さい。